スキャナーには 撮像子の概念が無い
そもそも撮像子が無い訳で代わりに 受光帯から ドット・点 の集まりで構成された画像を作る。
スキャナーに使われる受光帯、家庭用の商品はだいたい 1列 列数が多いとスキャニング時間が速くなる。
原理・仕組みは違うが CTスキャン MRI も同じようなもので受光帯幅を16列・64列と列幅を広げる事で
撮影時間の短縮・被写体 の負担を少なくしている。
スキャナーとの関係
Renewal up Date 19 / Sep / 2024
受光帯と撮像子
スキャニングのdpi
スキャニングの解像度を表す単位として dpi と言う単位が使われています。
dpi とは 1インチ(25.4cm)当たりのドット総数を示す単位。
300 dpi と言うと 1インチ当たり 300 x 300 = 90000 ドットで画像を表現します。
135サイズのフィルム1コマ 36 x 24 mm を 300 dpi で等倍(原寸)表現したとき
36 x 24 mm = 0.944 x 1.4717 インチとなり
( 300 x 0.944 ) x (300 x 1.417 ) = 283.46 X 425.19 = 120524 ドット で表現されます。
dot ≒ pixel
dot・ドット = pixel・ピクセル ではありません。
似ているが、厳密にはちょっと違う。
ドットは 黒と白 点 の集まり(2進数)
ピクセルは 光の三原色 RGB点の集まり
同じ一つの点ではありますが組成・構成が異なるため別物として表記されていますが、
扱いとしては dot pixel は同じ考えても良いみたい。
1200 dpi・2400 dpi
スキャニング専門会社などでよく目にする
1200 dpi ・ 2400 dpi などの表記
原版サイズを高密度でスキャニングすることで引き延ばしに耐える
画像を得るという解釈で
1200 dpi だと 原版に対して 4 倍/ 300 dpi 基準
2400 dpi だと 原版に対して 16 倍/ 300 dpi 基準
に拡大されて保存される。
この 原版 と言う言葉が 曲者 だったりする。
原版 = 原寸 ということ。
ひとえに 1200 dpi と言っても
135 サイズの 1200 dpi と
120 ・ 4 x 5 の 1200 dpi の画像サイズが違う。
自分なりの解釈・理解
例えば 135 サイズのフイルム一コマ ( 36 x 24 mm ) を
1 インチ 300 本の線を引くような精度で読み込んだとき
フイルムの短辺は 24 mm なので線数は 283.46 本で表す。( 0.0846 mm /本ピッチ )
120 ・ 6 x 7 ( 68 x 55.6 mm ) フイルムだと線数は 656.69 本
4 x 5 ( 120 x 96 mm ) フイルムだと 1133.85 本となる。
おなじ 1 インチ 300 本の線でも、原版サイズの大きさが違うと総本数が変わる。
線数で比べると
135 ・ 1200 dpi ( 1133.84 本) ≒ 4 x 5 ・ 300 dpi ( 1133.85 本 ) は、ほぼ等しくなる。
この数値が意味する内容は
135 サイズ ( 36 x 24 mm ) のフイルム原版が 4 x 5 サイズにまで拡大されたことを表している。
同様に 135 ・ 2400 dpi のスキャニングだと
4 x 5 サイズの 2 倍巾 (2267.68 本/ 186mm 巾 ) になるので
B5 サイズ ( 182mm ) 8 x 10 に拡大されている事が判る。
デジタイズのdpi表記
カメラを使ってのデジタイズ(スキャニング)の場合、得られる数値・解像度は撮像子の規格・能力で決まっている。
例えば 2037 万画素・5186 x 3888 Pixel ( ピクセル )を135・ 300dpi 表記してみると
3888 Pixel ÷ 283.46 x 300 dpi = 4114.8dpi
(0.944 インチ)
実際、上下の余白がカット(5%位と勘案)されるので
だいたい 3900 dpi 相当のスキャニングになる計算。
ハイレゾ撮影・8000 万画素 10368 x 7776 だと
7776 pixel ÷ 283.46 x 300 dpi = 8229.7dpi
(0.944 インチ)
同様にカットしろ・余白を差し引くと 7810 dpi 相当に
そんな計算式をまとめたのが この表。