デジタイズでの立体感

up Date 16 / Aug / 2023


質 問 : 複写で立体感を感じなくなった。


   非常に難しい質問であり忘れていた部分の内容でした。
   質問を頂いたその時は デジタイズ・カメラによる複写ゆえの特性により多少の違い、違和感が生じることがある と答えていました。

   その方は、フラットペットスキャナーでのデジタイズも行っていると言うこと。
   そこから感じることを紐解いていきます。


取り込み方法の違い

         

   フラットペットスキャナのでのスキャニングは
   フイルムの表と裏・両面照射光に浮かび上がった像をラインCCDで読み取り・記録する 等倍密着系
   複写コピー機の読み取りに光る一本棒がフイルム両面に当たり読み込んでいくイメージ。

   デジタルカメラでの複写の場合、光源は片面・背面から照射・透過像を撮影・記録する

   一点消失技法等倍密着系複写 と 一点消失技法 画像を取り込む方法の違いが
   違和感を感じるきっかけになった可能性があります。

境界の曖昧さ

   フイルムの場合、境界・グラデーションを上手にやり過ごすのに対して
   デジタルの場合、処理しきれないグラデーション・境界に対してノイズ等で上手にぼかすことが苦手なようです。

情報の整理

   フラットペットスキャナーの場合、スキャニングした情報をスキャナーソフトの方で情報を整理し画面に表すのに対して
   デジタルカメラによるフイルム複写の場合、見たままの情報全てを忖度無く表示。
   画像の情報整理が必要です。


対 策

  現像ソフトで トーンカーブを調整してみてください。
  どのように調節するかは、ヒストグラムの 山 を見て急峻な山脈であれば、
  なだらかになるようトーンカーブを調整してください。

  見え方が変わると思います。