複写機材

Renewal up Date 21 / Apr / 2023

はじめの一歩


 最も簡単なデジタイズ(Digitize・複写)は、コレ

 ライトボックスの上に、スキャナーで使うフィルムストリップを使いカメラを三脚に固定して撮影。
 全てはここから始まった、テスト撮影の一コマ。

意外と掛かる初期投資


 135サイズ(35ミリ)のデジタイズなら
 Nikon ES-2 が便利 実売価格は18,000円(税込)【2022.12現在】程度と価格もお手頃
  
 注意点は、フィルター径で 52mm と 62mm にしか対応していないこと。
 Nikonのマクロレンズ径に合わせた商品なので、使用するレンズのフィルター径の確認・ステップアップリングの購入検討等、要確認!。
 また、フィルムストリップマスク・キャリアの関係が結構シビア・・・
 コマピッチとストリップフレームのピッチが微妙に合わないなど、見えない苦労もある。



 ES-2 のフィルムストリップ・キャリアはパーフォレーションの上下に書かれるフィルムNoやフィルム記号をのぞく窓が開いている。
 ただ、ここまで写し込もうとすると複写画像が小さくなるだけに悩む。



 120サイズ(ブローニー)のデジタイズ
 Camflix (カムフリックス)・焦点工房 から発売されている。
  ( Nikon ES-2 のでっかい版 )

 標準マクロレンズ用 対応フィルム120mm FDA-120M(2019年11月発売)
 焦点工房直販サイトで 21,500円前後(税込) 【 2022.12現在 】 

 装置はFXサイズ換算で 60ミリ マクロレンズを使用することを前提に商品設計がなされている。
 材質は金属製でチト重いので、フィルター面に加重・負荷が掛かる。ヘリコイドが前後するレンズにはお勧めしない。
 ねじ込み口径は 62mm Nikon ES-2 の時と同様にステップアップリングも必要となる。

 フィルムストリップは 6x7 サイズのキャリアが1枚付属している。
 6x9 6x8 6x6 6x45 等サイズは別途、購入になる。
 ストリップにフイルムを填めてみたところコマ間ピッチ幅によっては両外が切られる(はみ出る)感は否めないが上下は、
 ギリギリまで入っている。

  135フィルム用FX換算100ミリ マクロレンズ用の 135・120 デジタイズアダプターも用意されている。


 2020/06/23 に 6x6 6x45 など
 様々なフィルムフォーマットに対応するキャリアが発売された。
 詳しいことは、メーカーのホームページ(焦点工房)に委ねるがキャリアの使い勝手が改善されている。

 ただ 6x45 フィルムのデジタイズだと若干装置が長く、撮像画面に対して 75% ほどの大きさになる。

 余談だが、135フィルム用 フィルムキャリアも 5コマ ⇒ 6コマ 対応になっている。
 但し、標準セットは5コマキャリアのまま6コマキャリアは別途購入となる。



 デジタルカメラによる フィルム複写装置 の老舗と言えばコレ。

 RICOH (PENTAX ) FILM DUPLICATOR

 この装置だけで、100,000円以上(税別)する。
 ほかに135・120サイズのスリーブアダプターが必要になるので総額130,000円前後(税別)は覚悟しなければならない。

 メーカーには申し訳ないが、使い勝手が悪い。
 撮影ヶ所以外のフィルムがフィルムガイドの無い状態で露見するのは正直頂けない。
 作業中にフィルムを傷つけそうでかなり神経を使う。

 このページサイトを作ったとき ( 2019年 ) は使用していたが現在は、
 取り扱いの楽な Nikon ES-2・Camflix FDA-120M を使用している。

 ちなみに4x5サイズの装置もPENTAXから発売されている。
 そちらの装置は 135・120 サイズのスリーブホルダーも画一され使い勝手も最善されているが価格が450,000円(税別)超のヘビー級。




 その代わり・・・と、言っては失礼になるが使用するカメラは選ばない。
 カタログによるとレンズ径で 90mm までOKということだが、
 試したところ、フィルター径 77mm のレンズが最大径の印象。

 画像のように、コンデジのマクロ機能を使えば135サイズのデジタイズも可能。

 蛇腹がかなりパツパツにはなるが100mmマクロレンズでブローニー 120 サイズのデジタイズは可能。
 無骨な装置だが、汎用率は一番高く、最大 6x9 サイズやちょっと特殊なサイズのフィルムまで対応する。
  



  複写の際、要となるのが照明。
  
 フィルムを使う人なら必須アイテム ライトボックス。
 Nikon ES-2 との組み合わせでは最適コンビ。 ただ小生の場合、FILM DUPLICATER を使う都合もも考え、新たに購入

 COMET C-PLUS RECT-28 スリムLED(現在は廃版)

 小型ビデオライト的な照明なのだが調光が出来、小型で扱いやすい。
 実売価格は 25,000円 (税別)程度

  そして、色温度が5600k と表記。(カタログ表記は5600±300k) 
  複写時の色温度設定には都合良いのでは?との想いも購入に向けて後押しした。

  三脚下の照明は、ライトBOX CABIN LIGHTPANEL こちらの色温度は5000k 画像で色の違いがわかるか? 微妙。。。



  照明器具・追記 18.Dec.2022
  
 COMET C-PLUS RECT-28 はメーカー廃番となった為
 代わりの商品として検討・お勧めするものは

 サンテックライト X15 実売価格は 13,200円(税込) 【2023. 8 現在】
 こちらもビデオライト的照明、サイズも同程度。
 違いは、明るさ設定が10%から5%ピッチとなること、
 色温度は3200~6500K(100kステップ)の設定が出来ること。

 カメラ側との色温度設定と協調させるのに便利な他動画投稿の照明にも応用が利く。
 右画像は、100%点灯状態の画像。黒縁廻りのLEDで色温度を調整している様子。
 なるべく中心部の照明を使った方が良いかもしれない。。。

 左画像は メーカーサイトよりお借りしました。


セッティング


 画像は、Nikon ES-2 と OLYMPUS + 30mm Macro + COMET C-PLUS RECT-28 スリムLED との組み合わせ
 30mmマクロはフィルター径46mmなので52mmのステップアップリングを介して装着。
 密着の場合、調光出力は最低の10%で充分な感じ。
  


 水平・垂直が判るよう白線を入れてみた。
  
 水平・垂直には問題なし。ただ、ES-2筐体ねじをしっかりと止めないとフィルムストリップの位置(自重バランス)によって左右に動く。
 下に向けの撮影に問題ないけどファインダーやモニターを覗くのが面倒に・・・

 今回使用している OLYMPUS OM-D E-M5II はPCでモニター・撮影指示が出来るので微調整は楽。 



 Camflix FDA-120M と OLYMPUS + 30mm Macro + COMET C-PLUS RECT-28 スリムLED との組み合わせ

 こちらもステップアップリング 46-62mm を介して装着。密着の場合、こちらも調光出力は最低の10%で充分な感じ。


  この画像にも 水平・垂直が判るよう白線を入れてみた。
  奥行き調整の鏡筒にガタつきが無いので
  下向きにしなくても撮影は出来そう。
  ただ、装置にはそれなりの重さがある。


  こちらは 120-6x6 サイズでのデジタイズ
  同様に水平・垂直が判るよう白線を入れてみた。

  仕方ないことだが、左右(上下)はかなり開く。



 Camflix FDA-120M と OLYMPUS + 30mm Macroを使った 6x7 6x6 デジタイズの場合
 フィルター ステップアップリングを含めた鏡筒の引き出ししろは 約15mm 
 この組み合わせで 6x45 サイズのフィルムを引き出ししろを 0(ゼロ) にしたとしても画面いっぱいにはならない理由は、ここにある。
  

足を引っ張る小物集め・HDD


  さぁ! 準備OK♪ と、思っても
  組み立て途中で気づく小物類の数々。
  大半は手持ちの機材で事なきを得るが
  予期せぬ出費は悩みの種。
  
 小型三脚 ・・・・・ たぶん使う。
 ブローアー ・・・・ 必須。
 白い手袋 ・・・・・ 必須。
 黒い布  ・・・・・ DUPLICATERで使う。
 クイックシュー ・・ DUPLICATERで使う。
 HDD ・・・・・・ デジタイズ専用のHDDが必要。