OM SYSTEM / OLYMPUS の現像ソフト
OM Workspace の新機能 AIノイズリダクション
2022年2月に新しいカメラ OM-1 の発表と共に現像ソフトフェアーの更新があり
新たな機能・アプリケーションソフトとして追加がなされた。
天体撮影に於ける星空画像の鮮明化。
高感度撮影に於ける画像ざらつきの低減等・・・
デジタル画像で試したところ、画像を軟調化しないように荒れを抑える(フイルムで言うところの粒子を荒らさせず抑える感じ)
ISO 感度で言うと1~2段くらいの画像荒れを抑える効果が得られた。
そこで・・・
デジタル化したフイルム画像にも効果があるか ???
結論から言うと !! 若干だけど効果はあった !!
若干 と言うのは、その効果が判りやすかったり・判りにくかったりと
現在新機能勉強中のため、控えめな記載としました。
AIノイズリダクション(研究中)
Renewal up Date 21 / Apr / 2023
デジタル化したフイルム画像でも効果があるか?
実験結果
1997年3月 富士山の麓で撮影した ヘールボップ彗星
FILM ISO 1600 ポジフイルム
AIノイズリダクション を用いたところ、彗星が発するガスの広がりがよく見えるようになった。
天体・星に関しても Normal 画像 よりも明るく記録されている。
パソコン上の大画面で見比べている分には判りませんでしたが
画像を小さくし、上下に画像配置したことでその違いが判ってきました。
また、デジタル化したフイルム画像でも効果が表れたことに、驚きがありました。
次に、露出条件の厳しかったものとして、モノクロフイルムを取り上げました。
露出条件の厳しいフイルムを粒子荒れアレのまま・綺麗にデジタル化するには
色々な知識・道具が必要となりますが、中々上手くいきません。
2004年11月 中国・集通鉄路・熱水 にて撮影した旅客列車
FILM ISO 3200 モノクロフイルム
AIノイズリダクションを用いたところ、潰し込んだ暗部がノイズで白くなってしまったが
列車後背の山並み稜線、雪が浮かび上がってきた。
一日一往復、夜間にしか走らない1000キロ越の寝台併結列車を撮影
この地この時期にしては珍しく雪が降り、列車の明かりが雪に反射する画を
当時の高感度フイルムで無理矢理撮影したもの。
実際、フイルムには山並みや蒸気機関車の煙が映り込んでいるものの
フイルムベースの 導光板現象 によりデジタイズしても中々取り込めない。
フラットペットフイルムスキャナー の方がもう少し鮮明に取り込めている故
今後の研究テーマとして取り組んでいる。。。
導光板現象
フイルムに光を当てることにより、フイルムベース内に光の乱反射が発生、
フイルムベースが発光・明るくなり乳剤記録面の暗部(銀塩の薄い部分)のディテールが白飛び・ノイズ化してしまう現象。
フイルムに光を当てると切り口・木口が明るく光って見えるのはその現象によるもの。
画像四隅が明るくなる現象はフイルムパーフォレーション(フイルム上下の穴)や、
フイルム端部からの光の跳ね返り・戻り現象による、光の増幅乱反射によるもの。
フイルムベースが薄ければ事象回避は見込めるものの、こんどはフイルム平滑面に不安・支障を来すなど一長一短な問題となっている。
フラットペットフイルムスキャナーの場合は、フイルム面の表面と裏面・両方に光を当てることにより、
導光板現象が相殺され、フイルムベース面から浮かび上がったものを像として捉え、
暗部のディテールもスキャナーの性能如何によってギリギリまで取り込める。
使用条件・設定
AIノイズリダクションのアプリケーションソフト
使用できる機種・パソコンにそこそこのハードルがある。
先ずカメラについて・・・
OM-1
OM-D E-M1X
OM-D EM-1 MARK III
OM-D EM-1 MARK II
OM-D EM-5 MARK III
2022年3月現在、上記5機種で対応
パソコンについて・・・
GPU必須
WIN ⇒ NVIDIA GTX・RTX シリーズ CUDA 10.0 対応
MAC ⇒ Metal 2 対応
メモリーは 16GB 以上必須。
と、カメラ以上に PC 環境を整えないと利用できない。
AI ノイズリダクションは ハイレゾ現像よりも時間を必要(倍以上の時間)とする
かなり重たいアプリケーションソフト。
参考として、現在に於ける小生のPC使用環境は・・・
Dell G5 シリーズ
i5 - 1400 F 2.9 GHz
16GB RAM
NVDIA GTX 1650
C : 500GB
C : HDD 2TB
で、ハイレゾ現像 6秒前後
AIノイズリダクション処理 12 ~ 20 秒くらい