フラットペットスキャナー歴 20年超えの小生
Win 95 時代からフラットペットスキャナーは使用していた。当時は RS-232C インターフェイス。ケーブルや端子も厳ついし、ケーブルも最長 1.5 m程度と短く、使い勝手の良い物ではなかったが、書類やプリント写真などをスキャンしてブログや掲示板に稚拙画像を輩出していた。
2007年9月に、フィルムがスキャン出来るスキャナー GT-X970 が発売。小生も間髪を入れず購入。USB 接続となったことで置き場所に制約が無くなり
格段に使い勝手が向上した。
購入を機に、せっせとフィルムをスキャン。10 年以上をかけ 17000 枚余りを取り込んだ。使用している人なら判ると思うが、何せ画像の取り込みに時間がかかる。
取り込み作業中はパソコンで別な作業が出来ないなどの問題もある。
そして、GT-X970 の修理対応期限が 2019 年 8月 31 日 と、メーカーから発表。後継機種 GT-X980 も、発売されているが発光体が LED になったくらいで特段、代わり映えした性能も見当たらないだけに、機材更新に躊躇していた。
2024年 4月 2日、【エプソンからの重要なお知らせ】
ご利用製品のサポート期限のご案内 がメール配信。
GT-X970 <サポート終了日> 2025年3月31日 がアナウンスされた。
フラットペットスキャナーでないと 上手くデジタイズ出来ない原版もある。
壊さぬ様大切に使用していきたい。
デジタルマスターへの想い
Renewal up Date 19 / Sep / 2024
スキャナーとのつきあい
漬けマグロ と 冷凍マグロ
原版忠実へのあこがれ
フィルムスキャンを始めた当初は、プレビューあそまま・原版忠実にと、想いスキャンしていた。操作慣れしていく過程で、画像に色づけしたり、コントラストを変えてみたりなど、次第に取り込む画像に手を入れ始めていく。取り込むサイズも次第に大きくなり気づけば、JPG から TIFF 保存に変わった。
フィルムの場合、プリントでイジってナンボ みたいなところがある。特にお気に入りの写真を引き伸ばそうと思ったら、プロショップに持ち込み精緻に画像を仕上げてもらった。
自分でも出来る! 何の脈絡も無い意気込みを基にスキャン画像を取り込む際に思うがままアレンジしていたら、いつの間にか ガッチガチ画像 に豹変。 画面で見る分には問題なくても、いざプリントとなると 見るも無惨な展開に・・・もう、そうなると後は 煮る 焼く 炒める 最後はお茶漬け 程度の加工しか出来ない。
そんな画像の類を 漬けマグロ と呼んでいる。 ま、それでも原版があるのだから、もう一回スキャンして作り直せば良い!なんて、思っても整理してあるとはいえ、探し出すのは容易ではない。
フィルム原版の代わりになるものとして、求めるものは デジタルマスター的画像。 原版忠実に 不変的な物として保存できればこんな都合の良い話は無い。 ならば、全てデジタルで撮影すれば良いのに。。。ただ、そこはフィルム屋としての意地。2眼レフ・レンジファインダー、多彩なフィルムカメラを思うがままに使ってきた環境は、そう簡単に変えられない。それでも、少しずつデジタルとは向き合ってきた。
しっかり残すなら原版忠実な画像がほしい。万が一、フィルム原版に残念なことがあっても、デジタルマスターがあれば お刺身・焼き・マリネなど、あとで多彩な画像の調理が出来る。 画像汎用性の高い 冷凍マグロ のように画像を保存したい。 手軽に出来る環境を長いこと待ち望んでいた。
新しい考え方
きっかけは、2018年に行ったグループ展
2017年のグループ展に参加したときはモノクロフィルムをフラットペットスキャナーで取り込んだ画像をA1サイズで展示した。
グループ展終了後まもなくして、2018年の開催も決まり次なる作品をと案じていた矢先グループリーダー(主宰)から新たな提案を頂いた。
それはデジタルカメラでの複写。フィルム現役の小生にとっては衝撃的であった。
カメラで複写すると言うことはレンズ収差(像のゆがみ)が伴うはず。
複写するための機器は2014年にPENTAXより発売しているのは知っていたが、
カメラの解像度・画素数においても必要かつ充分な内容を満たすとは考えていなかった。
その後いろいろと調べて、判ったことは
・ デジタルカメラの性能向上と共に、レンズ性能も良くなった。
・ レンズ収差のアルゴリズムがカメラ内に設定されていること。
・ フラット モード の設定による見たまま素材の受け入れ
・ ハイレゾ モードによる高画質化。
・ ミラーレスカメラの場合カメラ振動が極めて少ないこと
・ パソコン上でカメラ操作、ライブビュー画像をリアルタイムに表示できるソフトウェアの存在。
自分の思い描くデジタルマスターがデジタル一眼で出来るのであれば試してみる価値はある! と思い、一念発起。
熟慮の結果、カメラはOLYMPUS(OM SYSTEM に改称) OM-D E-M5II を選んだ。
OM-D E-M1 シリーズと E-M5 シリーズ の2種は、
パソコンからカメラ操作ができる専用ソフトウェアーがダウンロードできること。
他のメーカーでは別売のソフトが、自由に使えることも強く背中を押した。
ハイレゾモードとの出逢い
リアルレゾリューション・マルチショット・ピクセルシフト というカメラメーカーもある。
簡単に説明すると、手ぶれ補正の逆転的発想で、
カメラは固定したままでセンサー(受光体)を0.5 もしくは 1 ピクセル動かし複数枚撮影、カメラ内で合成した画像。
無論、撮影対象が動かないことが絶対条件だが、合成することによって驚くほどの高解像度が得られる。
風景やブツ撮りが主な対象のようだけど、当然、複写にも有効なわけで 、試す価値は充分にある。
仮に今回の試み(デジタルマスター)が上手くいかなかったとしても、普通に使えば良いだけ。
先ずは、カメラとレンズ。必要最低限の投資と手持ちの機材を組み合わせ試写開始。
デジタイズの立ち位置
デジタルカメラによる複写について
デジタイズ用品はカメラメーカーによるアイテム・アクセサリーとしては存在するが
表だっての推奨はしていない。
こーゆー事も出来ますよ~ 程度の扱い。
よって、何が? 何処まで出来るか? は、全て手探り。
とは言え、フラットペットスキャナーより処理が速く、RAW画像が残せる方法としては唯一無二
古美術品の宣伝ではないが、昔集めた(撮り貯めた)フイルム資産を 発表・有効活用 してほしい。。。